超高温環境での新たな原子核の性質

金やウランなどの重元素は、超新星爆発や中性子星同士の衝突 といった超高エネルギーな天文現象によって生成されると考えられている。

中性子星同士が衝突すると、衝突点では最高で1兆℃になる。その周辺でも数百億℃以上の超高温環境になり、非常に重い元素を大量に生み出すと考えられている。

シミュレーションでは120億℃を超えるとドリップラインが変化するようになり、存在可能な原子核の総数が増えることを明らかにした(「ドリップライン」については柿で少し説明)。

身近な全ての物質は「原子」でできており、その原子は中心部に存在する「原子核」と、その外側を周回する「電子」という構造に分かれている。

原子核は、「陽子」と「中性子」という2種類の粒子がいくつか結合している高密度な塊である。原子核の性質は陽子と中性子の数で定まる。

陽子と中性子の数には限界があって、核子がこぼれ落ちる限界となる数を図表に表すと線で結べる。これをドリップラインという。ドリップラインとは原子核が存在できる範囲を示した境界線といえる。

ドリップラインは陽子と中性子のそれぞれに設定されていますが、特に注目されるのは中性子の側に引かれる中性子ドリップラインです。超新星爆発や中性子星同士の衝突といった超高エネルギーな天文現象においては、大量の中性子が放出されることで、原子核に何個も中性子が結合することがあります。

SORAE

中性子ドリップラインが正確に知られているのは既知の元素の1割にも満たず、陽子の数が10個までの元素 (水素からネオンまで) に限られている。超高温環境におけるドリップラインはほとんど理解されていなかった。

各々の元素には原子番号があり、それは陽子の数(Z)と等しい。あるZに対し、中性子数(N)はさまざまな値を取れる。酸素の場合、Z=8であるが、中性子は5個から16個まで取りうるが、寿命が経つと、別の原子核に転換される。

N=16個がドリップラインとなり、それ以上は原子核としては存在できない。

これが、超高温になるとドリップラインが変化することが分かってきた。重元素が生まれる背景として、超高温の研究が重要な知見を示してくれている。

詳しくは、下図をクリックしてください。ここまで書いて、実は内容と意味と、その価値があまりよくわかりませんでした。悪しからず。

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